合掌する
①問題を定義する
解決したい問題を特定する。紙を 4 枚用意して、各紙の真ん中に四分割表の四つの要素を一つずつ書く(これは人間の快不快の原則に則っているなあ・・・この四分割表は座標軸的知識として吸収できるかもしれない・・・まさしく、生きるということ、保守と創造だ。創造的行為を単純に理想と現状との比較にとらえるところは限定的ではあるが)。
脳を学習モードに切り替える。既述のインストラクションに従って、リラックスした集中状態に入る。
心身ともにオープンになったら、目を閉じたまま四分割表の各要素について、それぞれの要素が喚起する体験や気持ち、イメージに思いを巡らせる。リラックスした集中状態を維持しながら静かに目を開き、カラーペンを使って、四分割表の各要素の周りにそれぞれを象徴する言葉や絵を簡単に書いていく(要するに言語を書いていくわけだ、猫は後悔するか)。言葉や絵は「在り方」を示すものでも、「行為」を示すものでもかまわない。そして、書き出した言葉や絵に、それぞれに関連する感覚を示す記号を付けていく(ソクラテス、情報の出所は身体のみである・・・KJ法の取材である)。
- V : Visual – 視覚
- A : Auditory – 聴覚
- K : Kinesthetic – 運動
- O : Olfactory – 嗅覚
- G : Gustatory – 味覚
右手に将来を、左手に現在を持っている自分をイメージし、「右手では私の未来が輝いています」と言う。
②デメリットを統合する
Present Negatives のすべてのアイテム(一つ一つの言葉や絵のこと)を見ながら、この問題を人生から消し去りたいものにしているネガティブな事柄について考える。それらがもたらすデメリットを、それらに伴うさまざまな苦痛や不快感とともに、できるだけ鮮明に思い浮かべる。
Present Negatives をすべて左手の上に載せることをイメージする(コントロールしている、掌握しているイメージだね。シーソーから降りること、正岡子規の冷静さ・・・オモチャ法みたいな感じがするな)。Present Negatives すべてを象徴する(代弁する)一つのオブジェをイメージする(スコットの思考実験。統合による変換だ・・・具体的な対象として、オブジェとして、シンボライズに表現するといことである)。その大きさ、形、重さ、密度、肌触り、温度、色を具体的にイメージしていく。
オブジェを左手だけではなく、左の腕、肩、顔、胸、腹、腰、脚のすべてで感じる(左半身)。
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次に Future Negatives のすべてのアイテムを見ながら、目標の達成に従って発生する、避けたいネガティブな事柄について考える。それらがもたらすデメリットを、それらにともなうことが予想されるさまざまな苦痛や不快感とともに、できるだけ鮮明に思い浮かべる。
Future Negatives をすべて右手の上に載せることをイメージする。
Future Negatives すべてを象徴する一つのオブジェをイメージする。その大きさ・・・(クオリア)を具体的にイメージしていく。
Future Negatives を右手だけでなく、右半身のすべてで感じる。
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右半身と左半身をそれぞれ別々の存在として意識しよう。右半身と左半身は、互いに長年対立してきた。しかし、両者は常に、人生をうまく生きられるよう「あなたを守る」という使命があった。
対立する二つの陣営の間に調停者を送る。The Present Negative と The Future Negative の間に会話を促し、人生に調和とバランスをもたらすよう互いに相手から学ばせる。
両手を合わせて、体の各側の二つの見地を統合する。両方の掌を軽く押し合わせながら、「感覚のシフト」が手から腕、胴体、顔、脚へと広がるのを感じよう。
合わせた手の中に、その新しい感覚を象徴するシンボルとしてのオブジェが生まれるのをイメージする。
統合を完了するために、新しいシンボルを胸の前に持っていき、いっきに吸い込む。新オブジェを吸い込む際、このエクササイズで学んだすべてのこと、この問題に関するすべてのエネルギーが、人生を最高のものにするという目的のもとに統合され活用される様子をイメージする。
(無意識を使うこと、数枚のラベルの無理のない統合・・・KJ法みたいだ)
③メリットを統合する
エクササイズ②と同じ方法でそれぞれの手に Present Positives と Future Positives を統合する。
<置き換え>
・さまざまな苦痛や不快感
⇒ さまざまな感覚
・人生をうまく生きられるよう「あなたを守る」
⇒ 人生を存分に生きるよう「あなたを駆り立てる」
・・・伏黒恵が体育館を使って領域展開していたみたいに、自分の体を使ってイメージを固定させるのかな・・・アインシュタインの思考実験を体で行う・・・発想の諸原理。
エクササイズ①~③を終了した時点で、いったん休憩する。
④ダイレクト・ラーニングを行う
問題に関連する本を 5 冊(その問題が直接のテーマになっている本 3 冊と、間接的に、あるいは、象徴的に関わっている本を 2 冊)選ぶ。
一冊ごとに目的を明確に宣言し、心身をリラックスした集中状態に切り替えて、フォトリーディングを実行する。それぞれの本が目標の達成にどう関係するかを脳に理解させるために、一冊ごとに目的の内容を少しずつ変えるとよい。
フォトリーディングのあと、余裕があれば、一冊当たり 5 ~ 15 分で、各本に意識的にざっと目を通しておくとよい。
⑤未来をシミュレーションし、過去を変える
目標を達成した未来の自分を頭の中でシミュレーションする。求めていた新しいオプションや行動形態を手に入れ、望み通りの結果を出している自分をイメージする(これは④ダイレクト・ラーニングの中に含まれているような気がする)。
それらの新しい考え方、感じ方、行動を現在の状況にあてはめてイメージする。想像力を最大限に働かせて、視覚、聴覚、触覚を含むあらゆる身体的感覚を頭の中でシミュレーションし、成功を謳歌するということがどんなものかを味わう。
さらに、5 年前にこれらの新しいチョイスをすべて手にしていたら自分の人生がどうなっていたかを想像する。
⑥挑戦して学ぶ
何か一つ身体的に挑戦を要する状況を選んで、自分が行き詰っている問題になぞらえる。
パートナーとともに、チャレンジの具体的なプランを立てる。チャレンジを始める前に、良い結果を出そうという気持ちは捨てよう。脳をオープンで好奇心に満ちた状態にすること。
チャレンジを終えたら、パートナーにその体験を報告する。心の奥で何を感じたか、体や脳がどのように反応したかについてパートナーに説明し、それらを積極的に目標の達成に役立てる。
(経験ほどパワフルで正直な教師はいない)
⑦進歩の過程を記録する
自分の成長記録をつける。あるいは、月一回(できれば週一回)パートナーと日々の体験を振り返る。自分が達成したことを意識的に確認し、記録していくことで、体験が促す無意識の学習を意識上での認識に転換できる。
または、達成したことをさまざまな手段で表現してみる(絵に描く、彫刻にする、曲にする、詩にする、ダンスにする、マインドマップにするなど)。夢を見たら、その内容が自分の中の変化について何を示唆して言るかを考える(ソクラテスは夢を活用していた・・・ナチュラル・ブリリアンスを使っていたのか!)。
あらゆる分野で自分のナチュラル・ブリリアンス(=天才性)を発揮するよう努めることを自分に課す。あるいはパートナーとの約束にする。
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New Option Generator は再編成すると、下記のような単純な結びつけができるのかもしれない。
- 合掌(思考実験) – Release
- ダイレクト・ラーニング – Notice
- ロープコース – Respond
- レコーディング – Witness
New Option Generator はKJ法と両立する。W型解決の、もう一つの表現であると思える。
一つ一つのステップが呼応している。KJ法の脳科学での裏付け、あるいは、無意識の活用を延伸したところにNew Option Generator があると、思える。また、オリンピックを連想させる健康な体と夢の活用、問いかけ、論理といったことはソクラテスに通用する考え方の気がする。
ソクラテス ー KJ法 ー New Option Generator